【40代動画編集者のポートフォリオ公開】こんな動画でも案件獲得できた理由

【40代動画編集者のポートフォリオ公開】こんな動画でも案件獲得できた理由

本記事は2024/11/29公開した動画の内容です。

私が作成した動画ポートフォリオの紹介と、案件獲得のコツを紹介します。

動画ポートフォリオの紹介

ポートフォリオとは作品集です。動画編集の場合「私はこんな動画の編集ができます!」と自分の作品を実績として提示するものです。

だから動画編集者は自分で編集した動画でアピールして仕事をとるんです。

自分のYouTubeチャンネルを持っている(さらに運営している)方ならそれを提示できますが、なければ自分で動画作るしかありません。

動画編集をたくさんしてきたとしても、その動画を自分の実績として公開できない場合が多いです。私がこれまで編集してきた動画は数百本ありますが、全部、実績公開不可でした。

ポートフォリオとして編集した動画は2本あります。動画編集スクール卒業したてで作った動画と、それから半年後に制作した動画です。

ポートフォリオ1本目

実際の動画はこちらの1分22秒ごろ>>>ポートフォリオ公開

根本的なダメポイントは3つです。

  1. 音声がまったくない
  2. フリー素材をつなぎ合わせただけ
  3. 初心者のくせに自己判断
音声がまったくない
BGMとたまにSEがあるだけで、音声がないためカットスキルが判断できない。
フリー素材をつなぎ合わせただけ
動画素材をつないだだけの印象を受ける。カットおよびテロップ付けができるか判断できない。
初心者のくせに自己判断
誰にもチェックしてもらわずに営業。

動画編集スクールだと、講師の方やサポートの方にポートフォリオもチェックしてもらえます。

しかし私はしませんでした。ダメ出しされるのがイヤ、もしくは見せるのが恥ずかしくて私は逃げました。初心者なんだからダメダメなのは当たり前なので、ボロクソ言われる覚悟でお願いするべきでしたね。

ながまつ
ながまつ

作った当時、この動画がダメだなんて思っていなかったんです。勝手に自己判断していました。

このポートフォリオで採用されてからしばらく受けたお仕事をこなすことで手一杯で、ポートフォリオを更新していませんでした。当時はクラウドワークスを利用しており、直接案件に踏み切ろうとおもったとき、このポートフォリオでは恥ずかしくて提出できないと思いました。

この動画から半年ほど、5ヶ月後くらいに別の動画を作りました。

ポートフォリオ2本目

ポートフォリオ2本目は自分を撮影した動画です。しかしなんと、5分半もあります!採用担当者さんは忙しいので本来1分くらいまとめるべきです。

実際の動画はこちらの3分48秒ごろ>>>ポートフォリオ公開

今見るとおかしいところはありますが、1本目のフリー素材を使った動画とこの動画を比べるとどうですか?こちらの動画のほうが編集スキルがわかりますよね。

基本だけど超重要!編集スキルがわかるポイント

  1. カットのタイミング
  2. テロップの割どころ・イン点アウト点
  3. 要約の程度を含む誤字脱字がない

テロップをどこで区切るのか、どこで2行にするのかという言う割りどころ、テロップが表示される・消えるタイミングをイン点アウト点といいます。この辺りができているかが分かりますよね。

もちろん誤字脱字がないかも大事です。動画によって、話している内容をテロップでどのくらい要約するのかもポイントです。単なる文字起こしではありません。

ながまつ
ながまつ

音量や音質の調整も大事ですが、既存チャンネルの編集であれば、調整されたSE・BGMがプロマネにあるのでそれを使用して微調整。ノイズ除去などの音質改善のエフェクトもコピペして微調整する程度です。

2本目のポートフォリオの良い点は顔出しして自分がしゃべっているところです。顔出しのメリットを3つあげます。

  1. 人柄がわかる
  2. 本気度が示せる
  3. 演者の気持ちがわかる(参考程度に)
人柄がわかる
見た目と話し方でなんとなく伝わります。
本気度が示せる
自分で台本を作って撮影、編集しているんです。つまりちゃんと手間と時間をかけて作っているので、本気度が示せます。
演者の気持ちがわかる
(すみません、個人的な見解かもしれません)

素材をもらって編集していると「何でこの画角なんだ!テロップはいらないじゃん」「これノイズすごい、これどうにかできんの?時間かかる~~」と思ってしまうことがあるんです。

でも企画を考えて撮影するのって想像以上に大変。私はこのYouTubeを始めて編集にまわってくるまでの工程が本当に大変なんだなと、身に染みて感じております。

クライアント様側の立場を経験しておくと大変さがわかるから文句を言わず、逆に撮影に関して提案できます。

例1
例1

もう少し引き目撮影してもらえると、いい画角に調整できるので対応していただけると助かります!

例2
例2

お顔が半分暗いので撮影場所を少しずらしていただけるとやさしい自然光で、お顔がきれいに映ります

また、2本目のポートフォリオで話していましたが「あっているかまちがっているか分からない状態で書き続けてしまうこと」

自己流は事故るってよく聞きますが、まさにそれです。なんでも自己判断はキケンです。怖がらずに有識者にチェックしてもらってください。

この2つ目の動画は台本作成から編集まで1日で作りました。よく覚えていますが、応募の締め切りがせまっていて焦って作りました。

ながまつ
ながまつ

結局は行動するかしないか。すぐ行動して本気でやればできます。

ポートフォリオの質より大事なポイント

ここからはポートフォリオの質、内容より大切なことを紹介します。

  • ポイント①自分を撮影した動画にする
  • ポイント②3つの採用基準を満たしている

ポイント①自分を撮影した動画にする

顔出しするのが嫌だと思う方がほとんだと思います。しかしYouTubeの限定公開にすればいいので、自分を撮影した動画をポートフォリオにしたほうが絶対良いと思います。

採用する立場になって考えてみましょう。

仕事をとるためにポートフォリオを作るんだから「この人にお願いしたい」「この人なら信用できる」と思わせないといけないですよね?

動画編集を始めたばかりのころは実績も編集スキルがない。だからそれ以外のところを武器にして戦うしかないです。

ながまつ
ながまつ

見た目どうこうではなく、単に顔がわからない人と仕事をするのはちょっと怖いですよね。

私は最初、動画編集スクールでつくった動画を実績として提出したこともありますが、すぐ不採用の連絡がきました。クラウドワークス上で、断る時のテンプレートの文章があるんだと思いますが、応募して1分以内に不採用の連絡がきました。

採用担当者は同じ動画を何度もみているから「またか…」と思いますよね。

スクールで作った動画は実績として認めない、ダメという応募条件もあるので、条件はちゃんと読みましょう。

最初のポートフォリオとして、自己紹介動画や完コピ動画をこのどちらかで作る方は多いと思います。

私は発注者ではないので、断言できないという前提でお話ししますね。(エラそうにすみません)

発注者の方が求める編集のレベルによると思います。

発注者目線で考えてみると、自己紹介動画とか中田敦彦さんの動画の完コピは増えすぎているので、発注者の方は見飽きてると思いますね。中田敦彦さんの完コピ動画が流行りだして1年は経っています。

ベストは「このチャンネルの編集を募集しています!」と募集内容にチャンネルのリンクがあったら、そのチャンネルの動画を完コピすることです。演者自分で撮影して1分程度の動画にします。

仮に中田敦彦さんのチャンネルが編集者を募集していたら、中田さんの動画の完コピ動画が一番いいと思います。

ながまつ
ながまつ

完コピ動画を作るのは大変なので「どうしてもこのチャンネルの編集をしたい!」という気合と根性は必要です…

実際、募集内容に編集してほしいチャンネルではなく、参考チャンネルしか掲載していない場合が多いです。やはり自分を撮影した動画(できればジャンルごと)に動画を作っておくといいです。

ポイント②3つの採用基準を満たしている

私はただの編集者で採用する側にたったことはないですが、これから採用基準についてエラそうに語ります。(土下座)

しかし私が気を付けていることと、ある採用担当者の方がおっしゃっていた採用基準、これが合っていたんです。

もちろん不採用だったときもありますが、不採用だとしても前向きなお返事をいただけたこともあります。

採用担当者
採用担当者

今回は不採用となりましたが、またの機会があったらお願いしたいです。つながっておきたくて連絡しました。

他には不採用の連絡がきたとしても、しばらくたってから「これできませんか?」とお声がけされたこともあります。

もちろん採用基準はそれぞれあるのでそれを前提にしてお話しします。

ある発注者、ディレクターの方と面談をしたとき「最後、質問があれば仕事のこと以外でも、相談でも何でも答えます」と言ってくださいました。

応募者数が80~90人いたクラウドワークスの案件でした。クラウドワークスは応募者のプロフィール見られるので、ちょろちょろっとみてしまい私よりスキルも経験もある人がたくさんいたんです。だからなんで私?と思って聞いてみたんです。

ながまつ
ながまつ

やたらプロフィールを見にいきがち。

その担当者の方が話してくださった採用基準は主に3つです。

  1. 文章が読みやすい
  2. 質問にきちんと答えている
  3. 社会人経験がある

当たり前やんって思いました?そうなんですよ。当たり前のことができない人がいるということなんです。ポートフォリオどうこうではなかったです。

繰り返しますが、どのレベルの編集者が必要か発注者によると思いますが、この方は基礎的な編集ができればいいと話しておられました。

文章が読みやすい

例を出します。どちらが読みやすい、読もうと思えますかね?

名前はすーちゃんです。30代です。動画編集に興味をもち○○スクールで学びましたが、初心者なのでまだ自信がありません。本業があるので対応できるのは1日数時間、土日で10時間くらいです。本気で動画編集を仕事にしたいと思って、マックブックを買いました。よろしくお願いします。

はじめまして。編集と申します。
「ビジネス系YouTube動画編集者募集」のお仕事に応募いたします。

・名前(年齢):編集 する代(35歳)
・編集スキルを習得した教材:○○動画編集スクール
・リソース:1日3時間、週25時間程度 ※本業あり
・PC:MacBook Pro(M3チップ、メモリ16GB、ストレージ512GB)

【意気込み】
~~~~

内容は同じですがどう見えますか?文章力は関係なく、読む人がどう思うかを考えるだけでいいんです。

チャット(テキスト)で発注者の方とやり取りしていくので、読みやすくわかりやすい文章であることは必須。

質問にきちんと答えている

当たり前ですが応募条件、募集内容をよく読みましょう。よく読んで「これに答えてください」という質問に回答する。

質問に答えていない、もしくは質問の意図とは異なる回答だとマイナスポイントにつながってしまいます。

繰り返しますが、発注者の方とテキストでやり取りをしていくことがほとんどなので、文章の意図がくみ取れないと、仕事がスムーズに進まない可能性があります。

社会人経験がある

社会人経験があれば、当たり前のビジネスマナーや責任をもって仕事してくれるかがわかります。

発注者の方にもよると思いますが、学歴や職歴を割と見る方もいますね。高学歴や大企業出身などではなく、どんな仕事をどのくらいやってきたなどの経歴です。

ながまつ
ながまつ

学生でも活躍されている方はいらっしゃいます。社会人経験がないならその分、ビジネスマナーや責任感、編集スキルが必要になってきます。

初心者はスキルも実績もないなら、それ以外のところでどうにかするしかないですよね。それ以外で目立たなきゃいけないんです。

よくある質問

応募するときによくある質問を紹介します。名前や職歴以外によく聞かれることです。

  • どこで編集スキルを学んだか:独学/講座名/スクール名
  • リソース:1日or週の稼働時間、現在の案件数、本業or副業
  • PCのスペック(CPU、メモリ、ストレージ、グラフィックボード)※メモ推奨
  • Mac or Windows
  • スキル面:Vrew、マルチカメラ編集・背景合成はできるか?など
  • ブログやSNSアカウント(日頃の行いを見られるので注意)
  • 実績/ポートフォリオ:YouTubeの限定公開リンクで送る
  • 意気込み
Mac or Windows
PCを購入する場合Mac or Windowsか迷われるなら、Mac のほうがいいかなと思います。MacにはあるがWindowsにはないヒラギノフォント。このフォントを使用する動画があるからです。

Adobe Fontsにもヒラギノフォントはありますが細めのフォント数種類しかなく、それ以外の太さのフォントが必要なときがあります。

応募条件に「ヒラギノフォントが使える方」と明記されていることもあるので、条件は確認しましょう。

ながまつ
ながまつ

ヒラギノフォントに限らず、持っていない特定のフォントが必要な場合は発注者に確認してください。

スキル面
テロップ作成にVrewを使われる編集者は多いと思いますが、案件によってはVrewダメ、あるいはPremiere Proの自動文字起こしは使わないでと言われたこともあります。

本当に案件、動画によります。ツールの使い方や編集方法がわからなくても調べればすぐわかりますし、丁寧にズームでやり方を説明してくださるディレクターさんもいました。


このようなよくある質問以外に「コミュニケーションで気をつけていることがあるか」「提出前の確認をどのようにしているか?」「修正が多かったらどのように対処するか?」など、記述でたくさん答える案件もありました。

おそらくたくさんの質問にちゃんと答える人を選んでいるんじゃないかと思います。最後まで責任をもってやり遂げてくれる人を選んでいるんですよ。

もちろんテスト編集があった案件もありました。プロマネと素材と指示書をいただいて、完成尺数分の動画を編集しましたね。あるいはプロマネなしで、テキストの指示だけで、フル尺の編集をしたこともあります。

ながまつ
ながまつ

ポートフォリオ面倒だし、質問に回答するのも面倒ですよね。めっちゃわかります!でも本当に仕事をとりたいんだったら真剣に向き合ってください。適当だとバレると思います。

動画編集スキルに不安がある方へ

自分はまだ初心者だしスキルもないから応募できないというそこのあなた!

カットとテロップ付けができれば大丈夫です。

新規のチャンネルを開設するところから関わるなら、キレイなデザインができることも求められますが、最初は既存チャンネルで、ディレクターさんの下についてびしびしと鍛えてもらったほうがいいです。

ディレクターさんから見れば、編集者にもとめるのはカットとテロップができれば、プラスで言うとどの部分が重要かとか判断できる読解力、この辺りかなと思います。

ながまつ
ながまつ

強調のテロップやポイントのテロップなど、どこでどんなテロップを使うといいのかなど内容の意図をくみとって、使いどころを判断できるいいですね。

募集内容にプロマネありと書かれていますから、そのような案件から応募してみてください。

デザインについてもう一点お伝えしたいことがあります。

YouTubeで「動画編集 ポートフォリオ」で検索して出てくる動画は、アニメーションの動画が多いです。アニメーションは「After Effects」というソフトを使っていると思うんですが、私はAEを使えません。

応募条件に「AE使える方」と明記されている場合もあるので、確認しましょう。

既存のチャンネルで編集スタイルが確立されているものは、ちゃんとプロマネごと、動画内で使われているテロップやOPやエンドカードなどのアニメーション、SEやBGMがまるごと入ったファイルを共有していただけます。

新しい素材を編集するときに、それを適用させていけるので難しいことができなくても大丈夫です。

ながまつ
ながまつ

Canvaにアニメーションのテンプレートがあります。「YouTube オープニング」「YouTube エンドカード」で検索してみてください。

テロップのデザイン難しい、エフェクト面倒!できない!と言う方は、無料配布されているものを利用しましょう。

YouTubeで動画編集関連の発信をしているチャンネルは、公式LINE(もしくはWebサイト)で、テキストスタイルとかエフェクトプリセットを無料で配布していらっしゃいます。もちろん有料販売されているところもあります。

まとめ

  • スキルも実績もない初心者は、自分を撮影した動画をポートフォリオにしてアピールする
  • ポートフォリオは有識者にチェックしてもらう(初心者は自己判断しない)
  • 営業文に力を入れる(読み手のことを意識する)
ながまつ
ながまつ

ポートフォリオを上手につくることに比べたら、営業文を整えることなんて簡単だと思いませんか?ぜひ意識してみてください。

動画投稿の裏側

記事にするといつも気付く。構成が甘い。だから内容もおかしくなってくる。台本作成に時間をかけるわりにおかしくなるのをどうにかしたいです。

しゃべり方や表情が暗い。明らかに疲れている。カットしたら20分の動画になりましたが、1時間撮影していました。YouTuberや芸能人の方々、本当に尊敬します……。

実は初めてショート動画を投稿しました。夫のリール動画以外でショート動画を編集したことがないので初です。悩みながらサムネを作っている様子を録画しました。ご覧いただければうれしいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!