【単価1万円の案件を受注する主婦】YouTube動画の編集時間を計ってみた

【単価1万円の案件を受注する主婦】YouTube動画の編集時間を計ってみた

本記事は2025/02/25に投稿した動画の内容です。>>>【単価1万円の案件を受注する主婦】YouTube動画の編集時間を計ってみた

 

動画ではこちらの動画を編集している様子を公開しました。

動画のほうがわかりやすいため、この記事では動画の内容含め補足情報を紹介します。自分のチャンネルの動画ですので、他の動画では編集の手順・方法が異なる場合があります。

カット前の準備

  1. 素材読み込み
  2. シーケンス設定を確認・変更
  3. シーケンス名を変更
  4. エフェクトコントロールのモーションで画角調整
  5. オーディオトラックミキサーでクロマノイズ除去と自動クリックノイズ除去をデフォルトのまま入れる
  6. 波形が小さい場合オーディオゲインで音量を上げる

マイク音声など音声が複数ある場合は、エフェクトをドラッグ&ドロップでコピペできます。(A1のエフェクトと同じものをA2に適用できる)

マルチカメラ編集の場合は、カットの前に同期させて音量を調整しておきます。

ながまつ
ながまつ

通常、撮影直後にカットします。何度も言い直したところが記憶に新しい内にカットは済ませたい。

カット

▶素材31分→カット後12分、カット作業は50分で完了

波形のどのあたりをカットすればキレイに聞こえるかは経験を積まないと難しいと思いますが、徐々に感覚でわかるようになってきます。

自分の動画の場合カット作業は1周で終わりますが、仕事の場合はもう一周見直して調整します。全体のテンポ感、文章でいう読点と句点の間の取り方など、自然に話しているように流れを意識する必要があります。

ながまつ
ながまつ

テロップを入れる、またはSEを入れるときにカットを直すタイミングが絶対くる!

文字起こし・通常テロップ

私はPremiere Proの自動文字起こしを使います。Premiere Pro:Vrew=8:2くらいの利用率です。私の感覚で2つを比べてみました。

Premiere Proの自動文字起こしとVrewの比較

Premiere Pro自動文字起こしの良いところ
・操作しやすい(カットや結合、クリップの扱い、文字打ちの感覚が慣れている)
・Premiere Pro上ですべて完結できる
Premiere Pro自動文字起こしのいまいちなところ
・割りどころがおかしい(文章の区切りがおかしい)
・文字起こしがおかしい(以前より良くなった気はする)
Vrewの良いところ
・操作が軽くて簡単
・割りどころが適切
Vrewのいまいちなところ
・Premiere ProとVrewを行き来する手間がかかる
・クリップ自体に表示される文字は修正しても変更されない
・月120分を超える素材を文字起こしする場合は有料になる
ながまつ
ながまつ

クリップ自体に表示される文字がVrewで入力したまま変わらないのは、けっこうイヤなんです…。Vrewは翻訳とかAI画像とかいらんので文字起こしだけの超ライトプランがほしい。

文字起こし・テロップ作成の手順

  1. テキストパネルを開く
  2. テキストパネルでの操作:文字起こし→静的な文字起こしを生成→12分尺の場合1分程度で完了
  3. テキストパネルでの操作:キャプション作成
  4. テキストパネルでの操作:句読点やスペースは一括削除
  5. テキストパネルでの操作:結合のショートカットキー(下記参照)を使用して、クリップを結合またはカットして文字を修正していく
  6. グラフィックとタイトルから「キャプションをグラフィックにアップグレード」を選択
  7. テキストスタイルからテロップデザインを適用
  8. 編集点のズレを直す(動画クリップとテロップのクリップ)下記参照

結合のショートカットキー「選択したキャプションセグメントを結合」

編集点のズレを直すショートカットキー「前の編集点を再生ヘッドまで変更」「次の編集点を再生ヘッドまで変更」

▶文字起こしから通常テロップ付けまで1時間半

ながまつ
ながまつ

テキストパネルを使って無音部分を一瞬でカットする方法がありますが、私はあまり使わないかも。例えば「パイナップル」とかの「ッ」で切られたりするから…。設定で調整すればいいのだけど「そこじゃないよ…」が続いたのであまり使わなくなりました。カットした部分を戻しながら進めるのが結構ストレスだった。

通常テロップ以外のテロップ作成・SE追加

私の動画はシンプル編集なので画像挿入とBGM以外は一度に進めます。

  • SE・テロップ・エフェクトorプロジェクトパネルを表示しておく
  • SEは「上書き」のショートカットキーを使って位置がずれないように確実に挿入する
  • サイドテロップやポイントテロップなどのシェイプは、他のプロジェクトファイルからクリップを持ってくる
  • 場合によって画角変更

テロップ付けが終わったら、次SEを入れて、そのあとエフェクト追加…とすると動画を何周も再生することになります。10分程度の動画ならよいですが、30分を超える動画ならしんどくなります。

ながまつ
ながまつ

強調テロップ・エフェクト・画角変更・SE、これらはセットですよね?だから一度に追加しちゃおうという考えです。

すべて調整したプロジェクトファイルを作っておくとよいですが、そこまでの時間がとれていないので前回編集したファイルから、テロップやSEをファイル(ビン)ごとコピペ、またはクリップをドラッグしています…。

エッセンシャルグラフィックスの「スタイルブラウザ」や「リンクスタイル」の機能で、テロップの変更は時短できます。それぞれに特徴があるので使う場面を考える必要があります。(だから私は従来通りドラッグ&ドロップで適用させがち。画面の左右に視線が散る回数が増えると目が疲れるからです。)

▶通常テロップ以外のテロップ作成・SE追加の作業で2時間20分

イラスト・BGM追加

ダウンロードしたイラストはフォルダに固めてありますが、もちろん他のイラストを探すこともあります。

これまでの作業の中でイラストを追加したいところにマーカーを置いておきます。

マーカーは章の区切りにもおいて、YouTubeの概要欄に記載するタイムスタンプになっています。Premiere Proのタイムコードをコピペ→タイムスタンプ

イラスト(画像)を追加する場面は…
・変化がほしいとき
・具体例を出したとき
・イメージしてもらいたいとき
ながまつ
ながまつ

全体を見直して「何か足りない」と感じたらイラストを入れます。全体の流れとテンポ感って大事なのよ。画像を入れすぎてもおかしくなる。

BGMも前回のプロジェクトファイルからクリップごと持ってきます。音量調整してあるので、長さと指数フェードで調整するだけです。

TIPS:BGMのトラック以外にロックをかけて動かさないようにしています。

ショートカットキー「トラックの前方選択ツール」を使ってBGMだけを後ろにずらし、長さを調整します。私の動画では通常5種類使用。

TIPS:Shiftを押しながら鍵のマークをクリックすると全部のトラック(V/A)がロックされます。解除するときは、Shiftを押しながら鍵のマークをクリック。

テロップを左揃えに修正・誤字脱字のチェック

動画の通常テロップは左揃え、中央に配置なので、左揃えに直していきます。

ながまつ
ながまつ

私がこれまで編集してきた動画の9割は中央揃え。でも私は左揃えが好みです。

「テキストを左揃え」「水平方向中央に配置」のショートカットキーを使って、テロップを左揃えに修正します。

同時に誤字脱字もチェックします。テロップがあるトラックだけONにして、キーボードの方向キーを使って文字を目視で確認します。

TIPS:誤字脱字を防ぐコツは、動画を流しながらではなく文字を目で追う。音読すると尚良し。

ながまつ
ながまつ

チェックの方法はライター時代の経験がいきている気がします。

音量調整・色調補正

オーディオエフェクトは、最終的にクロマノイズ除去、自動クリックノイズ除去、ダイナミック、DeEsserを入れて値を調整しました。音量はオーディオトラックミキサーやダイナミックの補正で調整。

色調補正は調整レイヤーをV2全体にいれて、ルメトリで調整したのち、全体をさらっと少々倍速でチェック。(色味と音量に注力)

▶イラスト挿入からここまで2時間程度

最終チェック

  1. ショートカットキーに設定した「フルスクリーン」を使いながら、全体をじっくりチェック
  2. 書き出してYouTubeの限定公開としてアップしYouTube上でチェック
  3. 修正→チェックを繰り返す(パソコン、スマホ、スピーカー、イヤホンの場合で時折 倍速再生しながら確認)
ながまつ
ながまつ

記事なら瞬時に修正できますが、動画だと修正して書き出す時間が必要。「何回書き出しするん!?」というあるある。YouTubeにあげちゃったら終わり、差し替え不可。

▶最終チェック1時間

動画編集にかかった時間

素材31分→12分尺の動画編集は7時間半ほどかかりました。演出が少なく、テロップの種類が少ない動画でもこのくらいかかりました。

実際手を動かしている時間を考えたらこれより少ないです。説明しながら言い直しも多々あり、かつ録画の準備もあったからです。「どうやったらわかりやすいかな?」を考えているので考えている時間がわりと多かった気がします。

「こんな編集で単価1万円?」と思いました?それが狙いです。

私の編集スキルは大したことありません。ギラついたテロップやエフェクトを作れません。しかし単価1万を超える案件を受注できました。ディレクターさんが求める編集者でいるからです。丁寧にかつ考えて進めているのでミスが少ないと言われたこともあります。

どうしても時給換算しがち、時短や効率化を求めがちですが、考えてみてください。

早く作業することが目的ではないですよね?ゲームみたいにタイムアタックをしているわけではありません。作業効率化の目的は、時間をかけるべきところに時間を使い、良い動画を作るためです。「どうやったら良くなるか?」を考えて調べて編集にいかすことは、無駄ではありません。

ながまつ
ながまつ

早く編集できてもまちがいだらけだと効率化の意味がないんよ。

おまけ ChatGPTで誤字脱字を修正?

Vrewで文字起こししたあとChatGPTに修正してもらう方法がバズっていました。知っていて利用している人も多いのでは?私も試してみましたが、上手くいきませんでした。私の文章がダメなのか?元の文章がなくなるくらい変更されてしまいました。

そもそもですよ、ここから重要なことを伝えます。

当たり前なんですが、AIは学習しています。あなたがChatGPTに投げた文章がAIに利用されているんですよ。つまり、動画公開前の情報がAIにとられているんだ…!

利用規約の注意点や著作権などの情報をみると、元ライターとしては背筋がゾワゾワします。

ChatGPTで出力されたテキストの著作権は利用者にあり、商用利用も可能です。ただし現在のところOKであって利用規約は頻繁に更新されているので注意が必要です。

あるライターさんのChatGPTに関する発信が目に留まって調べてみました。ライター募集の内容にはっきりと「AI使用禁止」とアナウンスしているメディアもあります。例えば出版社なら出版前の書籍の情報をとられてしまうからです。その情報はいずれ広まりますが少しの時間差でも経済的な価値は大きいですよね。

ながまつ
ながまつ

ChatGPTは情報を食べて大きくなるのよ。アイデア出しには超便利なのだが、自分のアイデアも食べられて使われている事実。

動画投稿の裏側

朝8時から録画しました。びっくりするほど声が出ておらず大変申し訳ありません。演者として圧倒的力不足。録り直そうかと思いましたがリアルかなと思い(めんどう)そのまま使いました。

加えて説明しながら手を動かすと、どうやって編集しているのかわからなくなりました。

編集に何時間かかるかを実際に計ってみたことがありますが、本当に動画によります。素材90分、カットして45分の対談動画の場合、何十時間かかったか記憶にありません。計っていたことさえ忘れたので計測不能でした。

編集に7時間とかかかっているのに、サムネも同じくらい時間がかかっている気がします。何種類もデザインを考えて作って、作り直して…。編集より時間かかっているぞこれ。その割にはインプもクリック率もいまいちで落ち込んでいます。

AIに関する情報を目にしたので、調べていくとどんどん怖くなってきました…。

AIを使って記事を書く、AIを使って動画を作りYouTube運営。このような「儲かる」話を聞いてAIの講座を受けようとしているなら、ちょっと待ってほしいです。

自分のブログ記事を書く、あるいは自分のチャンネルを運営するなら責任はすべて自分が負いますが、AIに作らせた生成物を納品することは危険です。クライアントが損害を被るかもしれません。

クライアントに損害を与えたあなたはクビになりますが、講師は責任を取らないからです。そもそもそのような講師は著作権法について知らないかもしれませんよ。