難聴と戦う記録

難聴と戦う記録

この記事では私の体験を紹介します。

私の体験談ですので「大丈夫だろう」と自己診断せず、耳がおかしいなと思ったらすぐ病院にいってください。

突発性難聴の診断

20年前のある朝、起きたら、左耳が「ゴーーーーーーー」と鳴っていて、状況が把握できませんでした。

詰まっているのか、水が入っているのか。耳掃除をしてももちろん変わりません。低い音がめっちゃ響いて聞こえにくい。空調の音、電子レンジ、車の走行音、水道。すべてめっちゃ響くのです。

とにかく機械音が全部ダメ。男性の声もダメ。

若いながまつ
若いながまつ

なにこれどおしよ。このまま聞こえなくなったり…?

当時はスマホの時代ではないのですぐ調べたりできず、不安を通り越して恐怖を覚え、午前休をとって耳鼻科へ行きました。

おじいちゃん先生
おじいちゃん先生

突発性難聴だね。今僕の声がすごく響くでしょ?

ながまつ
ながまつ

はい。(なんちょう…)

耳鼻科の先生の声がめっちゃ響いて耳障りだなと思いながらと病名を聞いたとき、時間が止まったようなショックを受けたことを覚えています。

芸能人がよくなるあれか?

おじいちゃん先生
おじいちゃん先生

あなたはまだ軽症だから薬ですぐ治ると思うよ。

こう言われステロイドやビタミン剤を処方されました。ステロイド1回分服用しただけで、本当にすぐに回復したので安心しきっていました。

しかし、この症状は忘れたころにやってきます。同じ症状を数年おきに繰り返すようになったのです。

難聴の既往歴

これらは20年間で発症した難聴の記録です。診断名や完治までにかかった日数をまとめました。ちょっと聞こえなかったけど数日で自然と治っていたくらいの不調もありました。

繰り返しますが、おかしいなと思ったらすぐ病院にいってください。

発症した年齢は記憶をたどっておおよそです。転居しているので耳鼻科もころころ変わっています。また、左右どちらかの耳がおかしくなったのかも覚えていませんが、ここ数年はずっと左耳が聞こえにくくなります。

  • 24歳 耳鼻科A 診断:突発性難聴 ステロイド服用1日目で治る(前章のとおり)
  • 28歳 耳鼻科B 診断:突発性難聴 ステロイド服用1日目で治る
  • 30歳 耳鼻科C 診断:急性低音障害型感音難聴(初めてこの病名を知る)ステロイド服用1日目で治る
  • 35歳 耳鼻科D 「難聴が繰り返すのはおかしい。ステロイドで治ったとはいえ処方できない。脳の検査をしたほうがいい」と言われる。薬なし。耳鼻科Bにいったらすぐステロイドを処方された。服用後、数日で回復。
  • 39歳 耳鼻科E 病名は何も言われず ステロイド服用3日目で治る
  • 42歳 耳鼻科E 病名は何も言われず ステロイド服用3日目で治る
  • 43歳 耳鼻科E 病名は何も言われず ステロイド服用5日目で治る
  • 44歳(2024年) 耳鼻科E おかしくなってからそのうち治るだろうと一週間くらい聞こえにくいまま放置(次章で詳しく)

このように並べてみると、40歳を超えてから1年に1回、20年間で8回発症しています。ここ数年は7~9月に発症しています。若い時はステロイドの服用で、すぐ聞こえるようになりました。しかし年をとるごとに治りにくくなっています。

ながまつ
ながまつ

どの耳鼻科でも処方されたのはステロイド、ビタミン剤、胃薬。耳鼻科によってはさらに漢方、水薬でした。

処方された薬は以下です。耳鼻科によって種類が少し異なります。

・プレドニン(ステロイド)
・メチコバール(ビタミン剤)
・カルナクリン(ビタミン剤)
・アデホスコーワ(粉薬)
・ムコスタ(胃薬)
・イソバイドシロップ(水薬 苦くて飲みにくい)
・ツムラ五苓散、柴苓湯(漢方)

ステロイドは副作用が強く、顔・首の後ろや脇がむくんで痛いくらいでした。症状が改善しない上に、薬の副作用のダブルパンチはきついですね。

メニエール病発症

2024年夏に発症した難聴は1ヶ月ほど続きました。薬を服用して多少回復したと思ってもまたぶり返すような感じで一向に改善しませんでした。

ステロイドを6日間服用しても改善しなかったのです。これ以上ステロイドの服用はよくないので、3日間だけ漢方を処方されました。それでも改善せず。

私の感覚では聴覚が良くなったり悪くなったりしていました。

人気がある<br>耳鼻科の先生
人気がある
耳鼻科の先生

鼓膜に薬を入れる治療もあるけどどうする?大きい病院にいってもらうことになるけど。メニエールだと思うんだけどね。

ここでようやく「メニエール」。これまでメニエールの特徴でもあるめまいがなかったので、急性低音障害型感音難聴だと思っていました。

結局ステロイドを6日分処方され、1週間後、再受診。聴覚が改善するどころか悪化。ステロイドは12日間服用したことになります。※6日間ステロイド→3日間なし→6日間ステロイド

このころから難聴以外の症状も出てきました。

  • ふわふわしためまいが数時間続く
  • 締め付けられるような頭痛
  • 吐き気
  • 急なほてりと発汗

2024年の夏は9月に入っても真夏と同様とても暑かったですが、ただ気温が高いから出る汗ではない感覚でした。更年期か?と思うくらい。調べてみると発汗もメニエールの症状だったんです。

道を歩くとなんにも聞こえない、お店に入るとなんにも聞こえない。電車にのると機械音が響いてなんにも聞こえない…。低い音が「ゴーーーーーー」と鳴っていて、それ以外の音は聞こえないのです。だから気分が悪くなってきます。女性や子どもの声など高い音は聞こえます。

正直、聞こえづらいというだけで普通の生活ができていました。なんとか仕事もして車の運転もしていました。しかし、めまいが起きると急に外出が怖くなったのです。

私は動画編集者です。聞こえなくなると仕事を続けられません。どんどん悪くなっている気がする…という恐怖感が日に日に増えていきました。

人気がある<br>耳鼻科の先生
人気がある
耳鼻科の先生

紹介状を書くので大きい病院にいってください。行けるなら今からいってください。

MRI検査

大きい病院あるある、ビビるほどの患者さんの数。2時間半ほどまってようやく診察。

大きい病院の<br>医師
大きい病院の
医師

内リンパ水腫(ないりんぱすいしゅ)だと思いますが、メニエール確定のためにMRIを撮ったほうがいいですね。それとステロイドはこんなに飲んではダメです。

後日入院し、MRI検査を受けました。10時に造影剤投与、15時MRI、17時に退院。(の予定だった)

実際、退院は19時すぎでした。病院によって異なるかもしれませんが、造影剤を投与したら退院は翌日になるようです。詳しくは書きませんが、医師や看護師さんから治療あるいは入院の説明を受けるときは、スマホで録音しておいたほうがよいです。私は「聞いた」「言ってない」で、もめたからです。

MRIは頭部を固定されて20分間、あの筒みたいな中に入っていました。途中大きい機械音がなるので耳栓装着。初めてだったので緊張しましたが、割とすぐ慣れた気がします。大き目の音量でBGMがかかっていたため助かります。

ながまつ
ながまつ

入院費は2万円くらいでした。昼・夜も食事なしです。

後日、MRI検査の結果を聞きました。

大きい病院の<br>医師
大きい病院の
医師

(内リンパが)それほど腫れていないですね。聴覚検査結果をみてもよく聞こえています。

実は、入院した日から少し聞こえるようになってきたのです。自然に治ったといういうべきか。もし再発したら近くに耳鼻科に行ってと言われ終了。

再発の恐怖

薬を飲み切って少しずつ聞こえるようになり、めまいや頭痛の症状がなくなりました。1ヶ月くらいで治ったなら軽いほうだったのでしょう。

しかし、再発の恐怖と戦っています。また聞こえなくなったら…車の運転中にめまいが起きたら…どうしようとかよからぬ不安を発生させてしまいます。

メニエールや急性低音障害型感音難聴は原因不明の病気。きっかけはストレスや睡眠不足、疲れと言われています。几帳面な人や真面目な性格の人がなりやすいのだとか。性格といわれたら対処のしようがありません…。

この記事は体験談として紹介しました。少しでも耳がおかしいと感じたらすぐ耳鼻科にいってください。治療がおそくなると治りにくくなります。ネットで症状を調べれば情報は出てきます。しかしその情報を鵜呑みにせず、医師の診断を受けてください。

ながまつ
ながまつ

自治体によっては突発性難聴やメニエール病患者に対して、医療費の助成を行っています。検索してみてください!